本がある日日

本は好きだが読書が苦手な男の読書ブログ。時々映画もあるよ。

脳とうつ(鬱)の関係 「ストレス脳」(アンデシュ・ハンセン)

以前ベストセラーになった「スマホ脳」の著者アンデシュ・ハンセン氏の本「ストレス脳」を読みました。 「スマホ脳」は以前読んで為になりました。その後の作品はあまり関心はなかったのですが、先日某ラジオ番組で同じアンデシュ・ハンセン氏の「運動脳」と…

小鳥を愛する二人の優しい物語「ことり」(小川洋子)

人の優しさをじっくりと丁寧に描かれた作品でした。 「小鳥の小父さん」と呼ばれる主人公には幼稚園の鳥小屋掃除をしていたことから園児からそう呼ばれるようになりました。 「小鳥の小父さん」には、人間の言葉が話せないけど小鳥のさえずりを理解できるお…

月と人間の優しい物語「月の立つ林で」(青山美智子)

今年の一冊目はこちら。青山美智子さんの新作「月の立つ林で」を読みました。 青山美智子さんの作品は優しい雰囲気でありながら生きることや職業、仕事などの深いテーマを背景にもっているストーリーが魅力ですが、今回は特に優しさがあふれてました。 今回…

2022年に読んだ本と観た映画

明けましておめでとうございます。年末にまとめようとしたものがまとめられなかったのでまとめておこうと思いました。 <2022年に読んだ本と観た映画>一覧(わかる範囲で)

旅のお手伝い(おくりびと)

「納棺師 ー それは、悲しいはずのお別れを、やさしい愛情で満たしてくれるひと」 オーケストラのチェロ奏者から、遺体を棺に納める納棺師へと転職する主人公大悟(本木雅弘)ほか広末涼子、山崎努、余貴美子出演の2008年公開の映画。 今から10年ぐらい前に…

土を喰らう十二ヵ月(映画と小説)

映画「土を喰らう十二ヵ月」を観た。併せて、小説版「土を喰らう十二ヵ月」も読んだ。 生きること、食べること、料理をすること、季節を感じること、死ぬことなど言葉だけではなく映像や演技から感じ取れた。 作家水上勉の「土を喰う日々」というエッセイが…

「犬がいた季節」(伊吹有喜)

2021年の本屋大賞ノミネート作品 ある高校に白い犬が迷い込んだ。その犬の目線で見る毎年入れ替わる生徒たちのドラマ。

女性書店員は職場で人生を考える(店長がバカすぎて)

なんとなく、読みやすい文庫を読もうかなと思って本屋さんをうろついていた時に手に取ったら面白そうだったので買っちゃいました。 まずは、書店が舞台ということでどうしても僕が過去に書店員をしていたころの事を思い出してしまいます。

自分は我慢して生きているのではないだろうかという人へ(我慢して生きるほど人生は長くない)

「我慢は美徳」という精神が日本人には多少なりともあるのではないだろうか。しかし、場合によってはストレスや苦を生むものとなり、心が病んで疲れてしまうこともある。この本ではそんな心の状態を点検することができるように思う。

八月の銀の雪(伊与原新)

伊与原新さんの作品は短編集が良い。「月まで3キロ」で伊与原新さんの作品に魅了されたのだが、この作品も科学を題材にしたハートフルな物語が5編綴られている。

2021年に読んだ本ランキング

2021年に読んだ本ランキング 生きてきて一番本を読んだ一年だったんじゃないでしょうか(笑)全てランキングにするのは難しいので、ベスト10に絞ってみました。(フィクション、ノンフィクション混合。漫画は除く)

2021年に観た映画ランキング

2021年に観た映画ランキング(DVD、ネット、映画館すべて)一年でこれだけしか観てないのか。漏れているものもあるかもしれないです。

少年時代(藤子不二雄A)

いつか読みたいと思っていた藤子不二雄Aの作品をようやく読むことができた。もとの連載は昭和53年から一年間、週刊少年マガジンで連載されたもの。この愛蔵版は1989年に同名の実写映画は公開される前に発売されたもののようだ。 舞台は戦時中の田舎での少年…

「超」勉強力(山口真由・中野信子)

二人の「勉強」ということに対する考えかた、「勉強」の哲学が書かれた本だと思う。 二人は子供の頃から未来を描いていたこと。そして自己分析を行っていたこと。中野氏は小学生の頃から「自分はどんな戦略でこれから何十年も続く人生を生きていくべきか」な…

なぜこんなに生きにくいのか(南直哉)

前回南直哉(みなみじきさい)氏の本を読んで鋭い切り口に感銘を受けた。余韻が残っていたところ、図書館で出会ったこの本を借りて読んでみた。 もとは平成20年に出版。平成23年に文庫化されたものだ。見るからにネガティブなタイトルだが、内容は素晴らしか…

禅僧が教える心がラクになる生き方(南直哉)

永平寺で修行の後、現在は青森県の恐山の院代(副住職)という経歴をお持ちの禅僧、南直哉(みなみじきさい)氏が書かれた本。 古本屋で手に取ってみたが、タイトルからしてライトな仏教書と思って見たら予想外に書かれていることが鋭いというか、視点がなに…

猫のお告げは樹の下で(青山美智子)

ある神社に背中や顔は黒く額から山を描くように首の下をたどっておなかまで白いハチワレ猫が現れる。そしてお尻には星のマークがついている。神社にはタラヨウの樹があり、このタラヨウの葉はハガキの木とも言われ、ひっかくと文字がかける葉っぱだ。この猫…

コロナの暗号(村上和雄)

新型コロナ、自然災害、環境問題、平和と戦争など、遺伝子研究で有名な村上和雄さんの最新刊。ただし、残念ながら村上さんは今年4月に亡くなられたので本書が遺作となった。コロナだけでなく人類は今後どう生きていけばいいのかを提言されている。

小さな声、光る棚(辻山良雄)

荻窪にある新刊書店「本屋Title」の店主が書いたエッセイ。 「本屋Title」は2016年に開店。以前にも読んだ辻山氏の本は開店までと開店直後までの内容だったが、この本はそれ以降のお話。本屋ならではの出来事、また新刊書店ならではの現象などなにげない日常…

映画「キネマの神様」

山田洋二監督の原田マハ原作の同タイトルの映画化作品。 主人公の丸山ゴウ(郷直)役は現代パートで沢田研二、過去パートでは菅田将暉のW主演。本来は丸山ゴウの役は故志村けんさんが行う予定だったが、残念ながら撮影途中で新型コロナで亡くなってしまった。…

峠(司馬遼太郎)

幕末大政奉還後、越後長岡藩に攻めてくる新政府軍(官軍)から長岡藩を最後まで守ろうとした武士がいた。 幕末には数々の英雄が生まれて語り継がれているがその中でも何か偉業を成したわけでもないが、強い思想持って生きた無名の武士河井継之助の生涯を描い…

諦める力(為末大)

為末大氏は何度もオリンピックに出場した元陸上アスリートだ。 そもそもあまりスポーツに関心の無い僕が為末氏に興味を持ったのは、テレビなどで彼がどこか卓越した精神や思想があるのではないかと思っていたからだ。

ぼくにはこれしかなかった。(早坂大輔)

盛岡市の新刊・古書店「BOOKNERD」の店主によるエッセイ。 働くってどういうことなのだろうか。今一度考えさせられる本だった。

【番外編・本屋さん訪問】「HUTBOOKSTORE」(岐阜県美濃加茂市)

先日、とある集まりで知り合ったのは4月に本屋をオープンしたという男性。 新たな独立系書店がどんどん出来ていると感じます。それほど遠くなく、そしてまだオープン間もないというのでワクワクしながら訪れてみました。

映画「ザ・ファブル 殺さない殺し屋」

思えばコロナ始まって以来の映画館での映画鑑賞だった。 原作も読んでなく、一作目も見ていないが評判どおり面白かった。ストーリーや脚本がきっちり作られているからだろう。 最近邦画はあまり見ないがアクションも良くて何度もアッと声もでた。

何もかも憂鬱な夜に(中村文則)

中村文則氏の本は初めて読んだ。読みやすい文章で長くはない小説だが、児童施設、死刑、刑務所、生と死などテーマは重い。

幸福書房の四十年 ピカピカの本屋じゃなくちゃ!(岩楯幸雄)

1977年開業、2018年に閉店した東京のまちの本屋、幸福書房の店主のエッセイ。

めんどくさい本屋(竹田信弥)

東京赤坂にある選書専門書店「双子のライオン堂」店主によるエッセイ。 学生時代にネット書店を初め、その後就職。文学好きな店主は本との出会いはリアル店舗にあると感じ、リアル書店を開店させる。 コンセプトは「100年残る本と本屋」無理しない、マイナス…

心の有り様を感じる(生きがいについて・神谷美恵子)

昔は「やりがい」ということは気にしたことがあったが、「生きがい」ということには真剣に考えたことが無かった。先日読んだ本あたりから、今一度「生きがい」とは?と思うようになり、ふと「神谷美恵子」の名前を目にし、過去の記憶がよみがえり、この「生…

食堂かたつむり(小川糸)

小川糸さんはよく見かける名前だけどどの本も読んだことは無かった。数カ月前に古本屋で購入したが積ん読になったままだったがようやく読むことに。スラスラと読みやすくテンポよく進む文章。だけど後半は・・・