「よむ・みる・すわる はじめての禅宗入門」(村越英裕)
臨済宗妙心寺の龍雲寺住職であられる村越英裕さんの禅の入門書です。
今は絶版(品切れ?)になっているようですが、図書館で見つけたので借りて読んでみました。
村越さんのプロフィールを見ると僧侶で住職でありながらイラストレーターでもあり、本の中にもチラホラやさしいイラストが入っています。
文章も入門書ということでもあり優しい文章で全体的にエッセイのような本です。
とはいえ、内容はお釈迦様の出生から涅槃、入滅までのこと、禅宗の系譜、その他日本の宗派の話、それから禅宗(臨済宗)の修行のこと、僧堂や持ち物、作務の用語の解説、典座(精進料理)、葬儀のこと、お寺での結婚式まで幅広く書かれています。
面白かったのが、現在出家をするきっかけとなるのは3つあるということ。
1.お寺の息子、跡取り息子
2.お寺の娘と結婚、婿入り出家
3.老師型出家
(一般の人が老師や住職の弟子になって出家する)
僧侶の方もいろいろなタイプがあるとは思っていますが、1や2もけっこういるのかもしれませんね。いろいろ思うことはありますが・・・
修行の内容としては坐禅、托鉢、作務、読経、参禅(公案)など著者の修行時代の面白いエピソードが書かれています。(臨済宗の方なので臨済宗ベースです)
僕は過去に坐禅会に参加したり、家でも坐禅をしたり、いろんな方の本も読んでみましたが厳しさを伴いますが人間形成になるような禅宗っていいなと思います。
修行まではする気にはなりませんが、改めてこの本にも書かれているように少しずつ「禅」を生活に取り入れて行きたいなと思いました。