本がある日日

本は好きだが読書が苦手な男の読書ブログ。時々映画もあるよ。

2021-01-01から1年間の記事一覧

2021年に読んだ本ランキング

2021年に読んだ本ランキング 生きてきて一番本を読んだ一年だったんじゃないでしょうか(笑)全てランキングにするのは難しいので、ベスト10に絞ってみました。(フィクション、ノンフィクション混合。漫画は除く)

2021年に観た映画ランキング

2021年に観た映画ランキング(DVD、ネット、映画館すべて)一年でこれだけしか観てないのか。漏れているものもあるかもしれないです。

少年時代(藤子不二雄A)

いつか読みたいと思っていた藤子不二雄Aの作品をようやく読むことができた。もとの連載は昭和53年から一年間、週刊少年マガジンで連載されたもの。この愛蔵版は1989年に同名の実写映画は公開される前に発売されたもののようだ。 舞台は戦時中の田舎での少年…

「超」勉強力(山口真由・中野信子)

二人の「勉強」ということに対する考えかた、「勉強」の哲学が書かれた本だと思う。 二人は子供の頃から未来を描いていたこと。そして自己分析を行っていたこと。中野氏は小学生の頃から「自分はどんな戦略でこれから何十年も続く人生を生きていくべきか」な…

なぜこんなに生きにくいのか(南直哉)

前回南直哉(みなみじきさい)氏の本を読んで鋭い切り口に感銘を受けた。余韻が残っていたところ、図書館で出会ったこの本を借りて読んでみた。 もとは平成20年に出版。平成23年に文庫化されたものだ。見るからにネガティブなタイトルだが、内容は素晴らしか…

禅僧が教える心がラクになる生き方(南直哉)

永平寺で修行の後、現在は青森県の恐山の院代(副住職)という経歴をお持ちの禅僧、南直哉(みなみじきさい)氏が書かれた本。 古本屋で手に取ってみたが、タイトルからしてライトな仏教書と思って見たら予想外に書かれていることが鋭いというか、視点がなに…

猫のお告げは樹の下で(青山美智子)

ある神社に背中や顔は黒く額から山を描くように首の下をたどっておなかまで白いハチワレ猫が現れる。そしてお尻には星のマークがついている。神社にはタラヨウの樹があり、このタラヨウの葉はハガキの木とも言われ、ひっかくと文字がかける葉っぱだ。この猫…

コロナの暗号(村上和雄)

新型コロナ、自然災害、環境問題、平和と戦争など、遺伝子研究で有名な村上和雄さんの最新刊。ただし、残念ながら村上さんは今年4月に亡くなられたので本書が遺作となった。コロナだけでなく人類は今後どう生きていけばいいのかを提言されている。

小さな声、光る棚(辻山良雄)

荻窪にある新刊書店「本屋Title」の店主が書いたエッセイ。 「本屋Title」は2016年に開店。以前にも読んだ辻山氏の本は開店までと開店直後までの内容だったが、この本はそれ以降のお話。本屋ならではの出来事、また新刊書店ならではの現象などなにげない日常…

映画「キネマの神様」

山田洋二監督の原田マハ原作の同タイトルの映画化作品。 主人公の丸山ゴウ(郷直)役は現代パートで沢田研二、過去パートでは菅田将暉のW主演。本来は丸山ゴウの役は故志村けんさんが行う予定だったが、残念ながら撮影途中で新型コロナで亡くなってしまった。…

峠(司馬遼太郎)

幕末大政奉還後、越後長岡藩に攻めてくる新政府軍(官軍)から長岡藩を最後まで守ろうとした武士がいた。 幕末には数々の英雄が生まれて語り継がれているがその中でも何か偉業を成したわけでもないが、強い思想持って生きた無名の武士河井継之助の生涯を描い…

諦める力(為末大)

為末大氏は何度もオリンピックに出場した元陸上アスリートだ。 そもそもあまりスポーツに関心の無い僕が為末氏に興味を持ったのは、テレビなどで彼がどこか卓越した精神や思想があるのではないかと思っていたからだ。

ぼくにはこれしかなかった。(早坂大輔)

盛岡市の新刊・古書店「BOOKNERD」の店主によるエッセイ。 働くってどういうことなのだろうか。今一度考えさせられる本だった。

【番外編・本屋さん訪問】「HUTBOOKSTORE」(岐阜県美濃加茂市)

先日、とある集まりで知り合ったのは4月に本屋をオープンしたという男性。 新たな独立系書店がどんどん出来ていると感じます。それほど遠くなく、そしてまだオープン間もないというのでワクワクしながら訪れてみました。

映画「ザ・ファブル 殺さない殺し屋」

思えばコロナ始まって以来の映画館での映画鑑賞だった。 原作も読んでなく、一作目も見ていないが評判どおり面白かった。ストーリーや脚本がきっちり作られているからだろう。 最近邦画はあまり見ないがアクションも良くて何度もアッと声もでた。

何もかも憂鬱な夜に(中村文則)

中村文則氏の本は初めて読んだ。読みやすい文章で長くはない小説だが、児童施設、死刑、刑務所、生と死などテーマは重い。

幸福書房の四十年 ピカピカの本屋じゃなくちゃ!(岩楯幸雄)

1977年開業、2018年に閉店した東京のまちの本屋、幸福書房の店主のエッセイ。

めんどくさい本屋(竹田信弥)

東京赤坂にある選書専門書店「双子のライオン堂」店主によるエッセイ。 学生時代にネット書店を初め、その後就職。文学好きな店主は本との出会いはリアル店舗にあると感じ、リアル書店を開店させる。 コンセプトは「100年残る本と本屋」無理しない、マイナス…

心の有り様を感じる(生きがいについて・神谷美恵子)

昔は「やりがい」ということは気にしたことがあったが、「生きがい」ということには真剣に考えたことが無かった。先日読んだ本あたりから、今一度「生きがい」とは?と思うようになり、ふと「神谷美恵子」の名前を目にし、過去の記憶がよみがえり、この「生…

食堂かたつむり(小川糸)

小川糸さんはよく見かける名前だけどどの本も読んだことは無かった。数カ月前に古本屋で購入したが積ん読になったままだったがようやく読むことに。スラスラと読みやすくテンポよく進む文章。だけど後半は・・・

【番外編・本屋さん訪問】「本・ひとしずく」(愛知県瀬戸市)

今月5/2に愛知県瀬戸市にオープンしたばかりの、個人(独立系?)書店「ひとしずく」さんに行ってきました。 築100年を超える古民家を改装してできた本屋さん。新刊と古本と両方扱っていて、雑貨などもありました。

「仕事なんか生きがいにするな」(泉谷閑示)

この類の本はしばらく読むまいと思っていたが、図書館で手に取ってしまいついつい借りて読んでみた。著者は精神科医である。 「生きがい」という言葉なんと抽象的な言葉なんだろう。「生きがい」が無い、欲しいなどという言葉が流行ってからずいぶん久しいら…

梟のシエスタ(伊予原新)

伊予原さんの「月まで三キロ」が面白かったのでこちらも読んでみた。予備知識無しで読んだが思いのほか理系の内容ではなく、舞台は大学の学長選。准教授の後任として突如やってきたフクロウこと袋井は、夜型人間で仕事明けの朝?から大学で酒を飲むという怪…

終末のフール(伊坂幸太郎)

舞台は仙台のヒルズタウンという団地。 「8年後、地球に小惑星が衝突して滅亡する」と予告されてから5年が経った。「残り3年」という今、人々は何を考えて生きているのか・・・

月まで三キロ(伊予原新)

引き込まれる文章で優しい話の短編集。読後が心地よい。 文章自体が読みやすいところに、ふと科学の知識が姿をあらわす。そのミックスされた感じが独特で面白い。設定は違えどもそんな話が6作綴られた短編集。

ぜんぶ、すてれば(中野善壽)

正直で裏表なく、強い自己を持って豪快に生きたビジネスマンのエッセンスが詰まった一冊。 「すてる」というキーワードはいつも興味があるが、モノだけに限らずそれは生き方に対しても。どういう考えなのか興味があって読んでみた。(ネタバレあり)

日日是好日ー「お茶」が教えてくれた15のしあわせ(森下典子)

「日日是好日」(にちにちこれこうじつ)とは「今日が良い日でありますように」という意味ではなく「どんな日であっても、毎日が良い日」という意味。 お茶とは、ありふれた日常を感覚次第で違う見方が見ることができるもののようだった。

神様のカルテ(夏川草介)

2010年の本屋大賞第2位作品。 タイトルは知っていたが、図書館でなんとなく手に取ってみた。著者が夏目漱石を敬愛しているということもあり興味もあった。 忙しい地方医療の現場が舞台だが、家族や友人、患者さんなどの関係がとても優しく温かい空気が漂う。…

命売ります(三島由紀夫)

三島由紀夫の本を読むのは2冊目。 刺激の強いタイトルだが、まったく内容は知らないまま読んでみた。 シリアスな思想哲学的な内容なのかと思っていたが、本当に「自らの命を売り出す」という奇妙でかつ軽妙な展開で意外な読みやすさで面白かった。(一部ネタ…

お探し物は図書室まで(青山美智子)

うーーん、良い本だった。 今年になってから小説をいろいろ読んで来たが、何なんだ?スラスラ読めるのに内容がしっかりとしていて読み応えがあり面白かった。 とあるコミュニティ施設の図書室の司書を中心に広がる5つ短編集。それぞれの話の主人公は、それぞ…