コンビニ人間（村田沙耶香）
2016年に芥川賞を受賞した「コンビニ人間」。
著者自身がコンビニで働いているということで話題になっていたことは覚えているがそれ以外は全く予備知識無しで読んだ。
恋愛、結婚、出産・・・今も昔もこの人生のイベントは普遍的であるが、ここ最近は必ずしも「普通」では無くなってきている。
また、男の場合の就職して稼ぐという「普通」もこの小説では問題提起されているように思う。
僕自身はどちらかというと「普通」じゃない側に生きているように思うが、だからこそ小説の中にある圧力に共感できる（笑）。
とはいえ、実際の生活で圧力はほぼ無いがこれも多様化した現代のおかげだろうか。
短い作品だが独特の感性で「普通」じゃない人から飛び出す言葉や思考に驚くばかりで刺激的な一冊だった。オチも嫌いじゃない。
コンビニという世界がベースになっているが、僕自身、過去に販売職を長い間行っていたので陳列、レジ作業、接客など細かい描写で昔のことを思い出させてくれた。
一応コンビニバイトもやったことがあるし、コンビニ配送＋陳列作業なんかもやっていたこともあるのでその点二重三重と面白かった。
BGMのある職場だと、家にいても頭の中で流れる・・・
