お金との付き合い方も基本は心がけ【新しいお金術・松浦弥太郎】
たまには優しいエッセイでも読もうと、たまたま手に取ったのは松浦弥太郎氏の「新しいお金術」
表紙のイラストだけでも優しい雰囲気が。
誰でもいつも密接に関わっている「お金」。
僕だって小さい頃からお金と関わってきた。子供の頃はあまり小遣いが貰えなかった反動か、学生の頃はアルバイトに励んで稼ぐようになり、欲しいものが買えるようになってきた楽しい時期が懐かしく思う。
過去を振り返ると、余裕があった時期もあれば極貧で生活に苦しんだ時期も何度もあった。
この歳になっても「お金との付き合い方とは」って聞かれてもうまく答えられそうにない。今だにわからないし、お金に自分が振り回されていたりもするからだ。
松浦弥太郎氏は「お金」に優しい心を持っている。
「お金」を生き物のように考えているから、お金に好かれる方法、お金に好かれる暮らしかた、お金との付き合い方などが書かれている。
お金はただ使うのではなく、自己投資と人に役立つことに使うこと。
お金は友だちというけれど、手に入れたり離れていったり、これはどういうわけか。
つまり、手元にある「お金」という個で考えずに、大きな存在の「お金」があり、その一部が自分のもとに入ったり出たりしているのであるというふうに僕は考えた。
最近はモノより、コト(事)などということを時々聞くけど、松浦弥太郎氏はコトは経験であり、経験は財産だという。
誰だって行動さえすれば、どんどん財産を作れるという。
なんという素晴らしい言葉。
経験をすることは自己投資でもあるのだった。
形に残らないものにお金を使うのを躊躇する僕。
どちらかといえば物欲の方が強い僕は少し気づいた。(少し?)
今後の人生に活かしたい精神であります。
お金術とはいえ、生き方、暮らし方、人とのコミュニケーションなどまで広がる松浦弥太郎さんらしい優しい本でした。
最後に本に書かれていた、ローマの哲学者セネカの言葉を。
われわれはわずかな時間しか持っていないのではなく、実はその多くを浪費しているのである。
人生は十分に長く、その全体が有効に費やされるならば、最も偉大ことも成しとげられるほどに豊富に与えらているものだ。